はじめに
第四回の三間飛車の問題集を始めていきたいと思います。
前回記事
第三回 三間飛車の問題集前回のまとめを再掲します。
- 石田流から△3六歩として仕掛けていく筋がよく出てきます。陣形差で有利ならば三間飛車側から積極的に仕掛けていき十分です。
- 相手の歩切れを見越した指し方は時に重要です。と金で相手の金銀をはがす攻めは想像以上に厳しいです。
- 振り飛車は特に左桂をさばくことを意識しましょう。
第四回 三間飛車の問題集
問題形式となっています。「以下の進行」の部分をクリックorタップすると解答を見ることができます。
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問題その1
開始日時:2019/03/09 23:45:28
棋戦:R対局(15分)
先手:Hefeweizen(3336)
後手:後手
▲5一香成△同金と進んだ局面です。
ここで絶好の一手があります。
▲7七角(下図)が龍取りと▲2二角成からの詰み筋をみた厳しい一手でした。
本譜は以下、△5五香▲9九角△5八成銀▲3二金△4一金打▲5八金(下図)と進んで先手優勢です。
問題その2
開始日時:2019/03/08 03:03:08
棋戦:R対局(15分)
先手:Hefeweizen(3336)
後手:後手
△7三歩と打った局面です。
ここは攻めるチャンスです。
▲6五桂(下図)がさばきの好手です。
△7四歩には▲5三桂成で先手優勢です。
本譜は△6二銀としましたが以下、▲5四飛 △4三金 ▲5六飛 △3一角 ▲同角成 △同 玉 ▲5二角(途中図)
△5一金 ▲4三角成 △同 銀 ▲5三桂成 △同 銀▲同飛成 △5二金 ▲5五龍(下図)と進んで先手勝勢です。
問題その3
開始日時:2019/03/07 09:26:59
棋戦:R対局(早指)
先手:Hefeweizen(3336)
後手:後手
▲3七桂△7三桂と進んだ局面です。
ここも仕掛けるチャンスです。
▲4五桂(下図)が機敏な一手です。
以下△4二金上には▲3三桂成△同金▲4五桂(参考図)として先手優勢です。
△4四金には▲同角△同歩▲3三金△4一玉▲2三金と攻めて先手良しです。
本譜は▲4五桂に△同桂としましたが以下、▲1一角成△2二角▲同馬△同玉▲6六角(下図)と進み、先手優勢です。
問題その4
開始日時:2019/03/05 06:05:17
棋戦:R対局(早指2)
先手:先手
後手:Hefeweizen(3336)
△7六香打に▲6八金右と受けた局面です。
ここで盤上を広くみた好手があります。
△3三歩(下図)が先手の馬筋を遮断する好手です。
次に△7七香成から攻められると厳しいので先手は▲6六銀と受けますが以下、△7七香成▲同銀△同香成▲同金右△8五桂(下図)と進んで後手勝勢です。
問題その5
開始日時:2019/03/04 19:46:52
棋戦:R対局(早指2)
先手:先手
後手:Hefeweizen(3336)
先手が右玉にし、▲2四歩△同歩▲同飛と進んだ局面です。
ここでうまい反撃手段があります。
△3五歩(下図)がうまい反撃手段です。
以下▲4四歩には△3六歩▲同銀△4四銀▲同飛△6九角▲4一飛成△4二飛(参考図)と進んで後手優勢です。
本譜は△3五歩に対して▲同歩としましたが以下、△3六歩▲2一飛成△3七歩成▲同角△4五桂(下図)と進み後手の駒がさばけました。
初手▲7八飛の増加について
将棋倶楽部24のHefeweizenは先手番で初手▲7八飛を好んで指しています。
また、プロ棋士の西田拓也四段は「先手番なら初手▲7八飛、後手番なら四間飛車というスタイルでやっている」と先日のNHK杯戦でのインタビューで答えていました。
そして、門倉啓太五段が初手▲7八飛の戦術書を出しています。
Hefeweizenの棋譜を見ると初手▲7八飛に①△8四歩には▲7六歩、②△3四歩には▲4八玉と▲6八銀が指されています。
初手▲7八飛は結局通常のノーマル三間飛車に合流する展開も多いですが、時には角道を開けたまま戦うこともあるので先手三間飛車の序盤の変化が増えたと言えるでしょう。