はじめに
角換わりは事前に研究した局面に持っていきやすい戦型ですが、それでも実戦では経験のない局面になることが多々あります。
そのような局面でどのように指せばいいのかを考える訓練に角換わりの将棋だけを集めた問題集を作成しました。
ぜひ解いてみてください。
第一回 角換わりの問題集
問題形式となっています。「以下の進行」の部分をクリックorタップすると解答を見ることができます。
また、「説明」の部分をクリックorタップするとその問題の概要が表示されます。
問題その1
開始日時:2018/02/01 05:32:25
棋戦:R対局(早指)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3129)
先手が▲3六歩と突いた局面ですが、これは隙を作りました。
△6五桂 ▲6六銀 △5七桂不成▲同 銀 △5五角(下図)が機敏な動きでした。
飛車取りと9九の香取りの両狙いとなり後手有利です。
△6五桂に▲5八金も△7七桂成▲同桂△8四歩(参考図)で後手十分です。
問題その2
開始日時:2018/02/03 10:00:17
棋戦:R対局(早指2)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3130)
先手の角換わり棒銀ではじまった将棋の中盤戦です。
ここから3手一組の反撃手段があります。
△8八歩 ▲同 金 △4五角(下図)が飛車取りと△6七角成を狙った厳しい手順です。
△8八歩に対して▲7七桂は△8九歩成で後手十分です。
本譜は△4五角以下▲3六角 △6七角成 ▲6三角成 △6六馬▲6四馬 △7三銀(下図)と進み後手勝勢です。
問題その3
開始日時:2018/02/09 20:55:05
棋戦:R対局(早指)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3131)
先手が▲4七銀と上がった局面ですが、ここはポイントを稼ぐチャンスです。
△7五歩 (途中図)
▲7八金 △7六歩 ▲同 銀 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛▲8七金 △8二飛(下図)と進みました。
△7五歩に対して▲同歩は△6五角(参考図)が4七の銀取りと△8七角成を見せた一手で後手十分です。
▲5五角には△6四歩▲同角△8四飛と対応して後手有利です。
本譜△8二飛の局面は先手陣がすぐにつぶれるというわけではありませんが、その後の駒組みに制約が増え指し手が難しくなります。
問題図の一手前の▲4七銀では▲7八金で一局の将棋でした。
問題その4
開始日時:2018/02/14 19:52:42
棋戦:R対局(早指2)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3147)
▲2四歩 △同 歩▲同 飛と進んだ局面ですが次の一手が厳しい切り返しでした。
△3三銀(下図)が飛車取りと△4八飛成を見せた一手で先手がしびれました。
△3三銀に▲2八飛も△3九角があります。
本譜は△3三銀に▲同角成としましたが、△4八飛成と王手で金を取れるのが大きく以下、▲7七玉 △3三桂(下図)と進み後手勝勢です。
問題その5
開始日時:2018/02/20 07:51:32
棋戦:R対局(15分)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3163)
△8五同桂に▲8八銀と引いた局面です。
ここは攻め込むチャンスです。
△6七角(下図)が強手です。
以下①▲同金には△9七桂成(参考図)
②▲6八玉には△7七桂成 ▲同 桂 △7八角成 ▲同 玉 △6八金▲8九玉 △8七歩(参考図)という攻め筋があります。
(本譜局面図再掲)
本譜は△6七角に対して▲7九金としましたが、△8七歩(下図)が厳しい一手です。
以下、▲同銀には△7七桂成で攻めが決まります。
第一回 角換わりの問題集のまとめ
- 角換わりは序盤の隙さえあれば▲4五桂・△6五桂のような桂跳ねの攻めが成立します。
- 角換わりは序盤から互いに角を持ち合う将棋となるので隙さえあれば両狙いの角打ちをしましょう。
- 相手陣に隙さえあれば問題その3のような△7五歩という攻め筋が成立します。序盤から少しの隙でもないかをよく見ていきましょう。
第二回に続く。