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第四回 矢倉の問題集

はじめに

第四回の矢倉の問題集を始めていきたいと思います。

前回記事

第三回 矢倉の問題集

前回は終盤で受けに回る一手もありました。

矢倉戦は押したり引いたりのねじりあいが魅力でもあります。

第四回 矢倉の問題集

説明

問題形式となっています。「以下の進行」の部分をクリックorタップすると解答を見ることができます。
また、「説明」の部分をクリックorタップするとその問題の概要が表示されます。

問題その1

https://shogi.io/kifus/237460

開始日時:2018/02/28 00:17:32
棋戦:R対局(早指2)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3150)

先手が▲6六歩と打った局面です。

次の一手は?

△5六銀(下図)が攻めを続ける好手です。

▲同金には△4七銀打(参考図)があります。

△5六銀に本譜は▲7三角成としましたが以下、△6七銀成▲同銀△2二玉▲7四馬△4五歩▲3五歩△5五角(下図)

と進んで後手優勢です。

上図以下

次に△4六角と△4六歩があり、先手は指す手が難しくなっています。

問題その2

https://shogi.io/kifus/237475

開始日時:2018/04/02 21:08:41
棋戦:R対局(早指)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3238)

先手が▲8二飛として次に▲8一飛成と▲8三飛成を狙ってきた局面です。

次の一手は?

△6六角(下図)が決断の一手です。

以下、①▲8三飛成には△4九飛▲5九銀△5七歩、②▲8一飛成には△7二銀で後手優勢です。

そこで▲同歩と取りますが、△7二銀(下図)が好手で先手の飛車を閉じ込めます。

上図の局面は先手から思いのほか有効な手がありません。

それに対して後手からは△4九飛や△2七飛のような攻めの手があり後手が戦いやすい将棋です。

問題その3

https://shogi.io/kifus/237476

開始日時:2018/05/03 11:53:20
棋戦:R対局(早指2)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3141)

後手が急戦矢倉の出だしではじまった将棋の中盤戦、先手が▲7四歩と突きだした局面です。

継続の攻めは?

△7五銀(下図)が攻めの強手です。

△7五銀に▲5五歩は△6六銀▲同金△5五角▲同金△同歩(参考図)で先手陣が薄いので後手が指しやすい形勢です。

本譜は△7五銀に対して▲同銀としましたが、以下△9九角成▲6六歩△8九馬▲6五歩△7六歩(下図)

と進んで後手優勢です。

上図以下

▲同金には△3六桂が厳しくなります。

問題その4

https://shogi.io/kifus/237477

開始日時:2018/11/08 13:05:49
棋戦:R対局(早指)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3239)

先手が2四にいた飛車を2八に引いた局面です。

ここで△2三歩と打つのではチャンスを逃します。

△2六歩(下図)が好手です。

△2六歩は次に△2五飛~△2七歩成を狙っています。

よって▲同飛と取りますが、△4四角(下図)が継続の好手で、あくまで2筋への飛車の転換を狙っていきます。

△4四角に対して▲2八飛は△2六歩(参考図)

で次に△2五飛を狙って後手が指しやすい形勢です。

(本譜局面図再掲)

本譜は△4四角に対して▲3六飛としましたが以下、△5四銀 ▲3四飛 △2五飛(投了図)

まで36手で後手の勝ちとなりました。

投了図以下は△2九飛成が受からないので投了も仕方ありません。

問題その5

https://shogi.io/kifus/237479

開始日時:2018/04/26 12:12:35
棋戦:R対局(早指2)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3123)

△6七歩に▲6九金とした局面です。

継続の攻めがあります。

 △8七桂成(下図)が決め手です。

以下▲同金には△4八飛(参考図)が王手馬取りとなり、後手勝勢です。

(本譜局面図再掲)

本譜は▲同玉としましたが、△8九飛(投了図)

まで74手で後手の勝ちとなりました。

投了図の局面は王手金取りとなっており投了も仕方のないところです。

多様化する矢倉の序盤

最近私は矢倉戦において序盤戦術が多様化してきているのを感じています。

一昔前の矢倉戦と言えば、先手の飛車先保留矢倉が主流で駒がぶつかるまでは駒組みは画一化されているといってもいい状態でした。

しかし、後手からの急戦策が増えたことにより、先手としても序盤の一手一手が大事になってきているように思います。

また、雁木や右玉が見直されてきたこともあって序盤の出だしが増えてきたといえるでしょう。

今後も矢倉の序盤戦術に注目していきたいと思います。

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