はじめに
振り飛車の中でも三間飛車は昔から根強いファンが多い戦法です。
最近では山本博志四段のような三間飛車を得意とするプロ棋士も出てきています。
今回から三間飛車の指し回しを問題形式で学んでいきたいと思います。
第一回 三間飛車の問題集
問題形式となっています。「以下の進行」の部分をクリックorタップすると解答を見ることができます。
また、「説明」の部分をクリックorタップするとその問題の概要が表示されます。
問題その1
開始日時:2019/03/29 03:29:29
棋戦:R対局(15分)
先手:Hefeweizen(3352)
後手:後手
初手▲7八飛から始まり、向かい飛車にした将棋の中盤戦。
ここから好手順があります。
▲8三歩 △同 飛 ▲7三桂成(投了図)
まで41手で先手の勝ちとなりました。
①△同飛には▲8四飛△8三歩▲8九飛、②△同桂には▲8四飛△同飛▲同角△6五桂▲6六角でそれぞれ先手優勢です。
問題その2
開始日時:2019/03/26 00:46:20
棋戦:R対局(早指2)
先手:Hefeweizen(3351)
後手:後手
終盤の局面です。次の一手が決め手となりました。
▲2一金 △同 玉▲3三銀不成(投了図)
まで109手で先手の勝ちとなりました。
▲2一金が決め手です。△同玉に▲3三銀不成がぴったりとなりました。
馬筋を活かしたきれいな寄せです。
問題その3
開始日時:2019/03/26 05:11:19
棋戦:R対局(早指2)
先手:先手
後手:Hefeweizen(3351)
先手が銀冠穴熊に組んだのに対して後手が△6二玉型に構えた将棋です。
次の一手で構想が決まります。
△8一飛(下図)と下段飛車を活用し、8筋を狙いにいくのが意欲的な指し方です。
以下、▲5六歩 △4二金 ▲5九銀 △3二金 ▲5七角 △8五歩 ▲同 歩 △同 飛▲8六歩 △8一飛 ▲6八銀 △4二角(途中図)
▲7七銀 △5二玉 ▲1六歩 △1四歩 ▲3九角 △3五歩 ▲5八飛 △6四角(下図)と進みました。
下段飛車の構想から中住まいに構えたのが堅さよりもバランスの考え方で、上図は後手作戦勝ちです。
問題その4
開始日時:2019/03/25 14:12:29
棋戦:R対局(早指)
先手:Hefeweizen(3351)
後手:後手
後手が急戦を仕掛けた将棋で△8六歩とした局面。
ここから上手くさばく手順があります。
▲6七飛(下図)がさばきの第一歩です。
▲6七飛に△7八角は▲4六角(参考図)が好所の角打ちとなります。
▲6七飛に対して本譜は△8七歩成としましたが以下、▲6四歩△7二銀▲6三歩成△同銀▲8三歩△同飛▲6三飛成△同金▲7二角(下図)と進んで先手優勢となりました。
上記手順中、▲6三歩成に△同金は▲6四歩~▲7一角、▲8三歩に△6二飛は▲8七飛がそれぞれあります。
問題その5
開始日時:2019/03/22 16:33:47
棋戦:R対局(長考)
先手:先手
後手:Hefeweizen(3351)
▲5五歩△同歩▲同銀とした局面です。
先手陣の急所を突きます。
△8五歩(下図)が端玉銀冠に対する常とう手段です。
▲同歩には△8六歩がありますし、▲7五歩にも△同角と取っておけば後手有利です。
本譜は▲7七角としましたが、△6五桂(下図)でしびれました。
三間飛車の利点
・▲6七金、▲5七銀型が好形
上図は先手のノーマル三間飛車に対して後手が天守閣美濃に組んだ局面です。
△7二飛に対して▲6七金(下図)がこの際の好形です。
以下、△7五歩▲同歩△同飛▲2七銀△1二玉▲3五歩△同歩▲4六銀(下図)と進んで先手作戦勝ちです。
左金を6七に配置し、左銀を5七~4六という風に活用していくのは三間飛車ならではの指し方で優秀です。
第二回に続く。