はじめに
第三回の角換わり腰掛け銀の問題集をはじめていきたいと思います。
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第二回 角換わり腰掛け銀の問題集第三回 角換わり腰掛け銀の問題集
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問題その1
開始日時:2019/01/19 12:00:00
棋戦:wdoor+floodgate-300-10F+gikou2_1c+Y.O.4.83_190115_2c4t_2.7-3.0GHz+20190119120003
先手:gikou2_1c
後手:Y.O.4.83_190115_2c4t_2.7-3.0GHz
中盤の難所を迎えた局面です。
先手陣のほうが玉の囲いは堅いので、次に▲2四飛と浮かれてから攻められると後手不利になりそうです。
ここはいったん受けに回ります。
△2五桂打(下図)として先手の飛車角にプレッシャーを与えます。
次に△1七桂成とされてはいけないので先手は7三の桂取りを見せて▲2八角としました。
以下、△2六馬▲7三角成△4九飛▲7二銀△同銀▲同馬△2一飛(下図)と進み、
形勢は難しいものの、先手の攻めがやや細く後手やや有利です。
実戦もこの後、後手が先手の攻めを受け切りました。
問題その2
開始日時:2019/02/25 01:00:00
棋戦:wdoor+floodgate-300-10F+gikou2_1c+orqha-1018-ryzen+20190225010001
先手:gikou2_1c
後手:orqha-1018-ryzen
△8六歩▲同歩と進んだ局面です。
後手はここでうまく攻めをつないでいかないと徐々に苦しくなります。
うまい一手があります。
△4六銀(下図)と銀を捨てるのが攻めをつなげる好手です。
以下、▲同銀△8八角成▲同金△8六飛▲6六歩(途中図)と進みました。
ここで△同飛は▲5六角で受かります。
よって、△8七歩▲9八金△7八歩▲同玉△9六角(下図)と攻めるのが好手順です。
上図は次に△8八歩成がわかっていても先手に適当な受けの手段がないので後手優勢です。
問題その3
開始日時:2019/03/10 20:30:01
棋戦:wdoor+floodgate-300-10F+domino+Hokkori_TeaTime+20190310203006
先手:domino
後手:Hokkori_TeaTime
後手が△3二歩として自陣の詰めろを受けた局面です。
先手玉はまだ詰めろではありませんが、次に△7七桂成から攻められると受けが難しいところです。
▲2一角(下図)が「玉を包むように寄せよ」の格言通りの一手で、▲3二角成の詰めろです。
以下、△4一玉として詰めろを受けますが▲3二角成△5二玉▲3三成銀△6三玉▲5六歩(下図)と進み、
△6四銀とすると▲6六金で勝ちなので△7七桂成としますが、▲同玉△6四銀に▲5五桂(下図)が決め手で先手勝ち筋になりました。
①△同銀▲同歩△6五銀には▲4三馬、②△7三玉にも▲6三金△同金▲同桂成として△同玉に再度▲5五桂とすればやはり先手勝ち筋です。
問題その4
開始日時:2018/12/20 17:00:00
棋戦:wdoor+floodgate-300-10F+Nomius_plagiarius+Incinerator+20181220170000
先手:Nomius_plagiarius
後手:Incinerator
激しい攻め合いとなった将棋の中盤戦。
先手は次に▲3四桂とすれば勝ち筋になります。
ここは後手としても重要なところです。
△6九金(下図)が好手です。
以下▲6七玉には△4九角(参考図)とし、
①▲5八桂には△4七と、②▲5八銀には△5五桂▲同銀△4七とでそれぞれ寄り筋です。
(本譜局面図再掲)
本譜は▲同玉としましたがそこで△3六角(下図)が用意の一手で、
先手の飛車を取ってしまえば自陣も安全になります。
上図以下は▲4七角△2五角▲同角△2九飛▲5九桂△2五飛成(下図)と進み、後手優勢です。
問題その5
開始日時:2018/12/17 16:00:00
棋戦:wdoor+floodgate-300-10F+G+Yashajin_Ai+20181217160000
先手:G
後手:Yashajin_Ai
角換わり腰掛け銀から後手が仕掛けた将棋の中盤戦。
後手は香損をしているので下手に攻めると苦しくなります。
△7七桂成(下図)が唯一の攻め筋です。
以下▲同銀は△6七飛成があります。
本譜は▲同桂と取りましたが、△6六角▲7八玉△8五歩▲同金△3九銀(途中図)
▲8三馬△7七角成▲同玉△6七飛成▲同玉△2八銀不成(下図)と進み、
形勢は難解ながら玉の安全度で後手が勝っており、実戦的には後手が勝ちやすい将棋です。
本譜は以下▲7四馬 △6三銀▲6四桂 △6二金 ▲8四馬 △6一歩と後手はしっかり受けに回りました。
受けるところはしっかり受けて、駒が入れば先手玉はもたない形です。
第三回 角換わり腰掛け銀の問題集のまとめ
角換わり腰掛け銀という戦法の都合上、仕掛けがはじまってからは激しい攻め合いの展開になりやすいです。
そういった展開の場合、中盤以降で攻防に利く一手をひねり出さなければならない場面もあります。
また、先攻した場合も駒損での攻めはよほどうまく攻めていかないといっぺんに攻めが切れ筋に陥ってしまう場合もあります。
普段から角換わりの将棋をよく鑑賞して、いろいろな攻め筋や受けの呼吸を学んでおくとよいでしょう。
第四回に続く。