はじめに
以前にも記事にしましたが、今回からしばらく対矢倉左美濃急戦の将棋を問題形式で学んでいきます。
対矢倉左美濃急戦の攻めをつなげる問題集前回のまとめを再掲します。
- 対矢倉左美濃急戦は左美濃の低い陣形をいかして飛車を切っていく攻めが魅力的です。
- 飛車を縦横無尽に活用し、相手をほんろうします。
- 陣形差で勝っていると判断した場合は積極的に攻め込んでいきましょう。
ではさっそく始めていきましょう。
第二回 対矢倉左美濃急戦の問題集
問題形式となっています。「以下の進行」の部分をクリックorタップすると解答を見ることができます。
問題その1
開始日時:2019/02/14 01:52:44
棋戦:R対局(早指)
先手:JKishi18gou(3331)
後手:後手
▲2四歩に△同歩とした局面です。
ここから数手先の攻めを描きます。
▲3三歩 △同 桂▲4四角 △同 金 ▲2四飛 △4五金 ▲2三銀(下図)と進行しました。
▲3三歩△同桂として角を遮ってから▲4四角とするのがうまい攻め手順です。
以下▲2四飛~▲2三銀で攻めがつながっています。
問題その2
開始日時:2019/02/20 11:30:16
棋戦:R対局(早指2)
先手:JKishi18gou(3331)
後手:後手
後手が△4三金と上がった局面です。
ここでも継続の攻めがあります。
▲4四角△同 金 ▲2三銀(下図)が厳しい攻めです。
▲4四角に△同角は▲2一飛成があります。よって△同金と取りますが、そこで▲2三銀で後手陣はつぶれています。
以下、△3三角 ▲2八飛 △4二金 ▲3四銀成 △同 金 ▲2一飛成(下図)と進んで攻めが成功しました。
問題その3
開始日時:2019/03/08 14:28:08
棋戦:R対局(15分)
先手:JKishi18gou(3336)
後手:後手
▲4五飛に△7四歩とした局面です。
ここは先手にチャンスが訪れています。
▲4三飛成 △同 金▲3二金(下図)が踏み込みの良い手順です。
先手陣は飛車打ちに強い構えなので相手に飛車を渡しても問題がありません。
以下は△7三銀に▲2一金と一回桂馬を取ったのがうまく、△4四歩▲2二金△同銀▲4五歩(下図)以下気持ちよく攻め続けて快勝しました。
問題その4
開始日時:2019/03/11 23:40:45
棋戦:R対局(早指)
先手:JKishi18gou(3343)
後手:後手
▲4四歩に△同銀左とした局面です。
ここから面白い攻め筋があります。
▲2四歩 △同 歩 ▲2五歩 △同 歩 ▲同 飛(下図)が8五の飛車に当てる面白い動きです。
玉形は後手の玉の方が露出している分、飛車打ちに弱くなっています。
本譜は△5五歩として飛車交換を防ぎましたが以下、▲2三歩 △1三角 ▲5五銀 △2四歩 ▲4四銀(下図)と攻め込み先手優勢です。
①△2五歩には▲5三銀成△同金▲1一角成、②△8二飛には▲4五飛があります。
問題その5
開始日時:2019/03/21 07:11:21
棋戦:R対局(15分)
先手:JKishi18gou(3302)
後手:後手
▲2四歩△同歩と進んだ局面です。
後手陣のバランスの悪さをとがめにいきます。
▲2五歩(下図)が飛車を縦横無尽に使いにいく第一歩です。
以下△同歩には▲同飛△2三歩▲8五飛△8二歩に▲7二歩(参考図)が好手で先手勝勢です。
本譜は△4六歩▲5六銀△2五歩▲同飛△3三桂▲8五飛△8二歩と進みました。そこで▲7二歩でもよいですが、▲6五銀(下図)として飛車を捕らえて先手勝勢です。
対矢倉左美濃急戦のワンポイント講座
・飛車を積極的に切って攻めていこう
上図は△2三金として飛車に当てて受けた局面です。
ここで▲2八飛とするのでは△2四歩で局面が収まってしまいます。
ここは▲同飛成△同銀▲7二金(下図)として飛車を切って攻めていくのが強手です。
▲7二金以下△同飛には▲6一角があります。本譜は△9二飛としましたが以下、▲6二金△同飛▲4四歩△4二金▲5三銀(下図)と進んで先手の攻めが続きました。
このように対矢倉左美濃急戦は飛車を切って攻め込んでいく筋が頻出します。
チャンスがあれば積極的に飛車を切って攻めていきましょう。
第三回に続きます。