はじめに
第三回の矢倉の問題集を始めていきたいと思います。
前回記事
第二回 矢倉の問題集前回は角打ちの好手が多かったです。
相手の玉と飛車の位置関係をよく見てチャンスと見れば仕掛けていきましょう。
第三回 矢倉の問題集
問題形式となっています。「以下の進行」の部分をクリックorタップすると解答を見ることができます。
また、「説明」の部分をクリックorタップするとその問題の概要が表示されます。
問題その1
開始日時:2018/01/28 12:25:34
棋戦:将棋ウォーズ
先手:先手
後手:PonaInfinity
終盤戦、先手が▲2二銀としてきた局面です。受ける手もなくはないですがここは先手玉を詰ましにいきましょう。
△6八銀打▲同 金 △同銀成 ▲同 玉 △7六桂 ▲7八玉 △6九角(投了図)
▲7八玉の局面で△6九角が決め手です。(△8九角も可)
ここで△6八金や△8八金は詰みがなく先手の勝ちとなってしまうので注意が必要です。
問題その2
開始日時:2017/04/23 13:22:21
棋戦:将棋ウォーズ
戦型:矢倉
先手:2016Pona
後手:後手
△9五桂として△8七桂成を狙ってきた局面です。
ここは攻めるべきか守るべきかどちらでしょうか。
▲5九歩(下図)と受けに回るのが最善です。
▲5九歩に代えて▲4一龍△6一玉▲4二ととして攻めるのは以下、△8七桂成▲同玉(▲7九玉と▲6八玉は詰みあり)△6九龍(参考図)と進んで後手勝ち筋です。
(本譜局面図再掲)
▲5九歩が手堅い受けの一手で△8七桂成▲同玉△6九龍の筋を防いでいます。
本譜は以下、△1九龍▲5四桂△同金▲同角△5三金▲4二と△同玉▲2二龍△3二桂▲3三金(下図)
と進んで先手勝勢です。
問題その3
開始日時:2017/01/20 15:39:45
棋戦:将棋ウォーズ
戦型:矢倉
先手:2016Pona
後手:後手
△5二歩として詰めろを受けた局面です。
寄せは俗手でと言いますが、自陣の安全も考えて攻めましょう。
▲5三歩(下図)と歩を使って攻めるのが明快な寄せです。
▲5三歩で▲2五桂は△2四角(参考図)
で先手に△7九角以下の詰めろが掛かるので得策ではありません。
(本譜局面図再掲)
本譜の▲5三歩に対して△6三銀としましたが、以下▲5二歩成 △同 銀 ▲5三歩(投了図)
まで67手で先手の勝ちとなりました。
①△同銀は▲3二銀以下詰み②△5一歩も▲5二歩成△同歩▲5三歩以下一手一手の寄りです。
問題その4
開始日時:2016/07/14 12:58:52
棋戦:将棋ウォーズ
戦型:矢倉
先手:2016Pona
後手:後手
▲1三歩に対して△2四銀として受けた局面です。
攻め続けるにはどうしたらいいでしょうか。
▲同 角(下図)が攻めをつなげる強手です。
以下、△同 歩▲1五香 △8五桂 ▲1二銀(下図)
と進んで先手の攻めがほどけにくい局面です。
△1三桂には▲1一銀不成△同玉▲1三香成△同角▲1四香として攻めが続く形です。
問題その5
開始日時:2019/02/01 21:00:00
棋戦:wdoor+floodgate-300-10F+YAGURA+gikou2_1c+20190201210000
先手:YAGURA
後手:gikou2_1c
後手が△6五歩として角取りに歩を突いた局面です。
ここからの先手の方針は?
▲4四角 △同 金 ▲3三歩(下図)と攻め込みました。
▲3三歩に①△同桂は▲2四飛、②△4三金上も▲2四飛、③△2三金は▲3二銀があります。
本譜は△同金としましたが、以下▲同桂不成△同角▲2三金△4二角▲2四金(下図)
と進んで後手陣を弱体化させて先手有利です。
第三回 矢倉の問題集のまとめ
今回は攻めるタイミングと受けるタイミングを見極める問題が出てきました。
矢倉戦は特にねじり合いの将棋になることが多く、終盤戦で攻めるか受けるかの選択を迫られることが多いです。
そういった場面では自陣の安全度を見極めて、もし危ないと判断したならば一度自陣に手を入れることが重要です。
互いの玉の安全度をよく判断し、攻めの速度計算を行うようにしましょう。