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第二回 角交換四間飛車に対して攻めをつなげる問題集

はじめに

前回の続きで角交換四間飛車に対して攻めをつなげる指し方を問題形式で学んでいきます。

角交換四間飛車に対して攻めをつなげる問題集

前回のまとめに書いたポイントを再掲します。

  • ▲5五角は6四の歩取りと▲2四歩~▲3三角成の攻め筋を狙ってよく出てくる筋です。いつも成立するとは限らないですが、チャンスがあれば決行しましょう。
  • ▲4五桂~▲3一角も常とうの攻め筋です。成立するかは局面にもよりますが、2筋を突破できるのは大きいです。
  • △4五歩▲同歩△同飛としてきた場合、後手の玉が8二まで来ていると6三の地点に利きがありません。よって▲1八角という手段が生じます。すぐに▲4六歩と打つのではなく、形勢をよくできそうならば▲1八角といった手段も考えてみましょう。

第二回 対角交換四間飛車の問題集

説明

問題形式となっています。「以下の進行」の部分をクリックorタップすると解答を見ることができます。

問題その1

https://shogi.io/kifus/236523

開始日時:2018/06/03 10:35:42
棋戦:R対局(早指2)
先手:JKishi18gou(3221)
後手:後手

後手が△3三桂と跳ねた局面です。

次の一手は角交換振り飛車の将棋ではよく出てくる筋です。

▲5六角(下図)が3四の歩を狙って局面を打開する一手です。

以下△2一飛▲3四角△4二金には▲4七銀 △5四歩 ▲6八金上 △8四歩 ▲1六歩 △5五銀▲1五歩(参考図)と進むのが一例で先手が指しやすい局面です。

参考図以下

▲1四歩△同歩▲1二歩△同香▲2四歩として1二の香を取る狙いがあります。

本譜は▲5六角に対して△5五銀としましたが、以下▲3四角 △3二金 ▲4七銀 △4四歩 ▲3五歩(下図)と進んで先手優勢です。

suimon

次に▲6一角成~▲3四歩の攻めがあります。

問題その2

https://shogi.io/kifus/236526

開始日時:2018/06/03 13:36:58
棋戦:R対局(早指2)
先手:JKishi18gou(3221)
後手:後手

▲2一飛に△2二金と引いた局面です。

ここから3手で後手の投了となりました。

寄せを考えてください。

▲8三角成 △同 金 ▲6一飛成(下図)と進み後手の投了となりました。

上図からは次の▲7二銀の腹銀が受けにくくなっています。

▲6一飛成に対して△9一玉と引いたならば、以下▲7二銀△8二金▲7四歩△同歩▲7三歩(参考図)として次に▲8一龍△同金▲同銀成△同玉▲7二金△9一玉▲8三桂までの詰みが受けにくいです。

問題その3

https://shogi.io/kifus/236536

開始日時:2018/07/10 20:28:49
棋戦:R対局(長考)
先手:JKishi18gou(3214)
後手:後手

先手が▲7五銀と出て6四の歩を狙ったのに対して後手が△6三金と歩を守った局面です。

ここからうまい攻め筋があります。

▲9六角(下図)がうまい攻めです。

▲9六角に対して①△6一飛は▲2四歩△3二角▲2三歩成△同角▲同飛成△同銀▲7二角(参考図)

②△5二金は▲6四銀△6二金引▲6五桂△4四角▲7七金右(参考図)

本譜の③△5二角も▲6三角成△同角▲6二金△4五角▲4六歩△5六角▲6四銀(下図)と進み、先手勝勢です。

ポイント

上図は陣形差が歴然としており、先手大成功です。

問題その4

https://shogi.io/kifus/236537

開始日時:2018/07/22 04:31:32
棋戦:R対局(早指2)
先手:JKishi18gou(3235)
後手:後手

中盤の終わりの局面です。

ここから一手で後手の投了となりました。

▲5六馬(下図)で後手の投了となりました。

▲5六馬は攻めては次の▲8四歩△同歩▲8三歩、受けては2九の桂に紐をつける一石二鳥の好手です。

問題その5

https://shogi.io/kifus/236539

開始日時:2018/10/29 22:39:38
棋戦:R対局(早指2)
先手:JKishi18gou(3227)
後手:後手

後手が△3二飛として次に△4五銀を狙ってきた局面です。

次の一手が好手で後手の投了となりました。

▲3六歩(下図)で後手の投了となりました。

▲3六歩と飛車にヒモをつけることによって▲6一角成を可能にしています。

▲3六歩に対して①△5二銀は▲同角成△同飛▲3一飛成、②△3三歩も▲2三角成△3一飛▲5三金△4五銀▲同馬△同歩▲同飛(参考図)と進んで先手勝勢です。

第二回 角交換四間飛車に対しての攻めのまとめ

  • 後手の△4四銀・△3三桂型には▲6七角や▲5六角として3四の歩を狙うのがひとつの攻め筋です。3四に角が出た後は、▲1五歩~▲1四歩のような攻めがあります。
  • 角交換系の将棋なので両者ともにいつでも角を打ち込む手段があります。チャンスとみれば角を打って局面を打開しましょう。角と相手の守り駒の金銀を差し違える筋もよく成立します。
  • ▲5六馬は8三の地点に利きをつけつつ、2九の桂を守る一石二鳥の一手でした。同時にふたつの意味を成す一手は好手になりやすいです。

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