はじめに
第二回の対振り飛車金無双急戦の問題集を始めていきたいと思います。
前回の最後に記した金無双急戦の作戦パターンをまとめると以下のようになります。
・△6四銀急戦
・△6五歩早仕掛け
・ポンポン桂
・山田定跡風
・鷺宮定跡風
・棒銀
第二回 対振り飛車金無双急戦の問題集
問題形式となっています。「以下の進行」の部分をクリックorタップすると解答を見ることができます。
問題その1
開始日時:2019/03/08 02:49:44
棋戦:R対局(早指)
先手:JKishi18gou(3336)
後手:後手
3三の角を1五に出た局面です。
後手の狙いを看破しつつ次の攻めを狙います。
▲3六飛(下図)と指しました。
後手からの△3七歩を防ぎつつ▲3四歩と拠点を作るのを狙いとしています。
本譜は▲3六飛に対して△3四歩(下図)としました。
ここで▲2六銀では△3三角でつまりません。
▲4四銀と強く踏み込みます。以下、△同銀▲同角と進み、そこで△3五銀は▲同飛△同歩▲1一角成(参考図)で先手優勢です。
本譜は▲4四同角の局面で△3五歩としましたが、▲1六飛が好手で△3三角▲同角成△同飛▲2二角(下図)と進んで先手優勢です。
問題その2
開始日時:2019/02/18 20:40:32
棋戦:R対局(早指)
先手:JKishi18gou(3331)
後手:後手
△5四銀と上がった局面です。
どう仕掛けていきますか。
ここは▲3五歩(下図)と仕掛けていきたいです。
以下△同 歩 ▲4六銀 △3六歩 ▲2六飛(下図)として後手の角頭の薄さを狙っていきます。
そして△4五銀 ▲2四歩 △同 歩 ▲3五銀 △3七歩成▲同 桂 △3六歩に▲4五桂(下図)が右桂をさばく気持ちのいい手で先手の仕掛けが成功となりました。
問題その3
開始日時:2019/02/13 15:04:40
棋戦:R対局(早指)
先手:JKishi18gou(3331)
後手:後手
△2八角と飛車取りに角を打った局面です。
次の一手は?
飛車を逃げずに▲1一角成(下図)が好判断です。
以下、△3七角成 ▲同 桂 △3九飛 ▲2一馬 △3七飛成に▲4四香(下図)が好手で先手の攻めが続く形です。
問題その4
開始日時:2019/01/29 18:07:38
棋戦:R対局(早指)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3286)
最終盤の局面です。
後手はどのように決めますか?
△3五桂(投了図)までで後手の勝ちとなりました。
以下▲同龍には△同歩▲2五桂△3四金▲3七桂△1七銀打▲同香△同銀不成(参考図)までの詰みとなります。
問題その5
開始日時:2019/01/23 05:49:37
棋戦:R対局(早指)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3286)
▲8八歩と受けた局面です。
手筋一発。
△6七歩(下図)が焦点の歩で必須手筋です。
△6七歩に対して飛車を横に逃げると△6六飛で銀を取ることができます。
本譜は▲同 飛としましたが以下、△8八飛成 ▲6八歩 △5四歩▲7七桂 △7六角(下図)と進んで後手勝勢です。
金無双から持久戦への切り替え
対振り飛車金無双急戦は仕掛ける前に持久戦に切り替える指し方もよく指されています。
(上図からの指し手)
▲6六歩 △6四歩 ▲7七角 △7四歩 ▲8八玉 △7三桂 ▲6七金右 △6三金 ▲2五歩 △2二飛 ▲7八金(下図)
▲6六歩から先手が持久戦志向の駒組みです。
金の動きで手損ではありますが、後手からの藤井システムのような急戦策を避けることができます。
(上図からの指し手)
△8四歩▲9八香 △8三銀 ▲9九玉 △7二金 ▲8八銀 △5四歩 ▲6八銀 △4五歩 ▲3七桂 △4四銀 ▲7九銀右 △1四歩▲6八角(下図)
松尾流穴熊に組んで先手作戦勝ちです。
このように急戦に見せかけて持久戦に切り替える作戦も実戦的に面白いでしょう。
第三回に続きます。