suimon初の著書発売!

対四間飛車のミレニアム囲い

はじめに

対ノーマル四間飛車のミレニアム囲いは藤井システム対策として編み出された指し方で、今もなお根強い人気があります。

ミレニアム囲いの図
後手:後手
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 歩 歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ 桂 金 ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ 銀 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 玉 銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手:先手
先手の持駒:なし
手数=0    まで

先手番

参考記事(※参考記事の囲いはトーチカ囲いとも呼ばれています)

参考 対振り飛車ミレニアム~堅陣からの猛攻~ コンピュータ将棋研究Blog

今回の記事ではfloodgateの将棋を題材としてミレニアム囲いからの戦い方を学んでいきたいと思います。

対四間飛車のミレニアム囲いの実戦例

動く将棋盤は以下のリンクから

https://shogi.io/kifus/236436

開始日時:2018/05/01 15:00:01

棋戦:wdoor+floodgate-300-10F+utatane+puppet_i9-7920X_12c+20180501150003
先手:utatane
後手:puppet_i9-7920X_12c

序盤戦

(初期局面)

(初手からの指し手)

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲6八玉 △4二飛(下図)

後手の角道を止める四間飛車になりました。

(上図からの指し手)

▲9六歩 △9四歩 ▲4八銀 △7二銀 ▲5六歩 △3二銀▲5八金右 △6二玉 ▲5七銀(下図)

先手は▲9六歩と端歩を突いて▲5七銀と駒組みをしました。

(上図からの指し手)

△4三銀 ▲7七角 △5四銀 ▲6六歩 △7四歩 ▲7八玉 △7三桂 ▲2五歩 △3三角▲5九角(下図)

上図最終手の▲5九角がミレニアム囲いの第一歩です。

▲5九角では▲6七金△6四歩▲8八玉△4五歩▲7八金(参考図)のような指し方も考えられるところです。

(本譜局面図再掲)

(上図からの指し手)

△6四歩 ▲7七桂 △7一玉 ▲6七金 △5二金左 ▲8九玉(下図)

▲7七桂、▲6七金と上部を厚くしてから▲8九玉と玉を引きました。

この▲8九玉型がミレニアム囲いの定位置です。

(上図からの指し手)

△6三銀引 ▲3六歩 △4五歩 ▲3八飛 △4四角▲2八飛 △3三角 ▲3八飛 △4四角 ▲7八金(下図)

後手は千日手歓迎なので▲3八飛~▲2八飛には△4四角~△3三角として待機します。

先手は▲7八金として手を変えました。

(上図からの指し手)

△1四歩 ▲6八銀引 △8四歩 ▲8八銀 △3三角 ▲5七銀 △4四角▲6八銀△3三角 ▲3七角(下図)

後手は4四の角を3三に引いて△4六歩の筋を狙います。

先手としては▲5七銀~▲6八銀を繰り返していては千日手になってしまうので▲3七角として△4六歩に備えました。

(上図からの指し手)

△6二金寄 ▲2八飛 △5四歩 ▲1六歩 △4三飛 ▲7九銀右 △8二玉 ▲8六歩(下図)

▲7九銀右から▲8六歩でようやくミレニアム囲いが完成しました。

▲8六歩は終盤で玉の逃げ道を広げておく意味でも損のない一手です。

中盤戦

(本譜局面図再掲)

(上図からの指し手)

△4一飛▲2六角 △4六歩 ▲6二角成 △同 金 ▲3二金(下図)

互いに金銀4枚で固め合う将棋になりました。

△4一飛に対して▲2六角と出たのが決断の一手です。

対する後手は△4六歩と突いて飛車をさばこうとしましたが、先手の▲6二角成~▲3二金が用意の切り返しでした。

△4六歩では△5二金寄と角筋から金をそらす手も考えられたところで、以下▲4八飛(参考図)等でまだまだ長い戦いが予想されました。

(本譜局面図再掲)

(上図からの指し手)

△4三飛 ▲3三金 △同 桂 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △4七歩成▲2二飛成(下図)

本譜は激しい攻め合いとなりました。

後手の△4七歩成もと金を作って大きな一手ですが、先手も金取りに▲2二飛成と龍を作って悪くありません。

(上図からの指し手)

△6一金打 ▲4四歩 △同 飛 ▲2六角 △4三歩 ▲4四角 △同 歩 ▲3二飛(下図)

後手は△6一金打として自陣を補強しました。対する先手の▲4四歩~▲2六角が急所の攻めです。

後手も受けるとしたら△4三歩しかないところですが、▲4四同角~▲3二飛で攻めが続きます。

(上図からの指し手)

△2一歩 ▲3三龍 △5八と▲6五歩 △4六角 ▲7五歩 △同 歩 ▲4四龍(下図)

後手の△2一歩には▲同龍も考えられたところで、以下△4五桂▲1一龍 △5七と▲8三香△同玉▲6二飛成△同金▲9一龍(参考図)と進んで先手が攻め切れるかどうかという勝負です。

本譜は▲3三龍として桂馬を取りました。

後手は△5八とでと金と金銀の交換を狙います。

(本譜局面図再掲)

(上図からの指し手)

△1九角成 ▲7四歩 △同 銀 ▲6六桂 △8三銀引 ▲8五歩 △同 歩▲同 桂(下図)

ミレニアム囲いの利点のひとつに左桂を攻めに使えるという点が挙げられます。

これは居飛車穴熊にはないメリットです。

上図最終手の▲8五桂もミレニアムならではの強手でした。

▲8五桂に対して仮に△同桂とすると以下▲8四歩△同銀▲7四桂(参考図)と進み先手の攻めが決まります。

Check

囲いの堅さ 居飛車穴熊>ミレニアム

攻めやすさ(左桂を攻めに使える)ミレニアム>居飛車穴熊

(本譜局面図再掲)

(上図からの指し手)

△8四香 ▲7三桂成 △同 金 ▲7四歩 △同 金 ▲同 桂 △同 銀 ▲6六桂 △8三銀引 ▲7四金(下図)

△8四香は攻めにも利かせた一手ですが、先手陣は金銀4枚の堅陣なので怖れる必要はありません。

コビンを集中的に攻めていけば勝機が見えてきます。

(上図からの指し手)

△同 銀▲同 桂 △7三玉 ▲4二龍 △8三玉 ▲6二桂成 △8六桂 ▲5三龍 △7三桂 ▲8七銀打(下図)

先手の▲4二龍は厳しい一手で、もし△8六桂と攻めてきたら▲8二銀△6三玉▲6二龍△7四玉▲7二龍△同金▲同飛成△7三桂▲同龍△6五玉▲6六金打(参考図)までの詰みとなります。

よって後手は▲4二龍に対して△8三玉としましたが、冷静に▲6二桂成とした後に一回▲5三龍と王手してから▲8七銀打としっかり受けて先手優勢です。

(本譜局面図再掲)

この将棋の総棋譜は以下から

対四間飛車のミレニアム囲いのまとめ

  • ミレニアム囲いは8九玉が玉の定位置です。囲いを作るまでには手数が掛かりますが、完成するととても強固な構えになります。
  • 金銀4枚でしっかり囲ってからは攻めの筋がないかをよく注意します。相手陣に隙があれば角と金を差し違えるような手も成立します。
  • ミレニアム囲いは左桂を攻めに使えるのが魅力的な囲いです。本局のような展開は理想的です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です