はじめに
第二回の角換わりの問題集を始めていきたいと思います。
前回記事
第一回 角換わりの問題集前回のまとめを再掲します。
- 角換わりは序盤の隙さえあれば▲4五桂・△6五桂のような桂跳ねの攻めが成立します。
- 角換わりは序盤から互いに角を持ち合う将棋となるので隙さえあれば両狙いの角打ちをしましょう。
- 相手陣に隙さえあれば問題その3のような△7五歩という攻め筋が成立します。序盤から少しの隙でもないかをよく見ていきましょう。
第二回 角換わりの問題集
問題形式となっています。「以下の進行」の部分をクリックorタップすると解答を見ることができます。
また、「説明」の部分をクリックorタップするとその問題の概要が表示されます。
問題その1
開始日時:2019/03/25 16:21:13
棋戦:R対局(早指)
先手:JKishi18gou(3304)
後手:後手
後手が△5四銀と上がった局面です。
筋違いに角がいる場合、よく出てくる筋があります。
▲1四歩 △同 歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲1二歩(下図)と進みました。
筋違いの角から1筋の香を狙う指し方は対角交換振り飛車でもよく出てくる手順です。
上図は香得が約束されて先手優勢です。
問題その2
開始日時:2019/03/24 12:10:55
棋戦:R対局(早指)
先手:先手
後手:JKishi18gou(3302)
△6五歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲同 銀 △同 桂 ▲6六銀と進んだ局面です。
▲4八金・▲2九飛型に対する常とう手段があります。
△4七銀(下図)が急所の一手です。
以下▲同金には△3八角(参考図)が痛打となります。
△4七銀に対して本譜は▲4九金としました。以下△3六銀不成▲2四歩 △3七銀成 ▲4三角 △5七桂成 ▲同銀 △2四歩(投了図)
まで54手で後手の勝ちとなりました。
▲5五桂には△3一桂としっかり受けて先手の攻めが続きません。
問題その3
開始日時:2018/10/19 07:27:11
棋戦:R対局(早指)
先手:JKishi18gou(3235)
後手:後手
▲2四角に△5二玉と逃げた局面です。
ここで攻めをつなげる唯一の手段があります。
▲3三角成(下図)が攻めをつなげる一手です。
以下①△同金には▲2二飛成△4二角▲3三桂成△同銀▲1一龍(参考図)、
②△6五角にも▲3二馬 △2九角成 ▲4二金 △6一玉 ▲4三馬△7二玉 ▲4四馬(参考図)、
でそれぞれ攻めが続く形です。
本譜は▲3三角成に△同銀としましたが以下、▲同桂成△3一金▲2二成桂△4一金▲2三飛成(下図)と進んで先手優勢です。
問題その4
開始日時:2018/10/19 17:13:16
棋戦:R対局(早指2)
先手:JKishi18gou(3235)
後手:後手
後手が5二の玉を6一に移動して右玉への組み替えを目指した局面です。
ここでその動きをとがめる手順があります。
▲4一角(下図)が相手の動きをとがめる機敏な一手です。
金取りを受けつつ角成を防ぐには△2二金しかありませんが以下、▲4五桂△7二玉▲3三桂不成△同金▲4二銀(途中図)
△5二銀 ▲同角成 △同金 ▲3三銀成 △同桂 ▲2四歩(下図)と進んで後手陣を弱体化させる戦果を挙げました。
△8六桂には構わず▲2三歩成として攻めれば先手優勢です。
問題その5
開始日時:2018/10/19 18:27:29
棋戦:R対局(早指)
先手:JKishi18gou(3235)
後手:後手
▲3五歩△同歩▲同銀に△4四銀と銀をぶつけた局面ですが、この銀のぶつけは無理筋でした。
きっちりとがめてください。
▲同 銀 △同 歩 ▲7一銀(下図)が後手陣の欠陥をついた厳しい手順でした。
5六の角がよく利いており△8三飛、△9二飛ともに角で飛車を取ることができます。
本譜は△9二飛としましたが以下、▲同角成 △同 香 ▲8二銀成 △4五角 ▲9二成銀 △4二玉 ▲6一飛(下図)以下、先手が完勝しました。
第二回 角換わりの問題集のまとめ
- 筋違いの角から1筋の香を狙う筋は応用が利くので覚えておきましょう。
- 流行の▲4八金・▲2九飛型には持ち駒に角銀があれば△4七銀が急所になります。
- 中盤で右玉に組み替える指し方はよく出てきますが、△6一玉の瞬間は不安定です。チャンスがあれば踏み込みましょう。
第三回に続く。